2025-03

人物・人形

「日本の男子うれしき端午のかな」  “Joyfuk are the boys- on Japan’s festive day for suns and strength”

「日本の男子の逞しき端午の子」この一句とともに描かれたのは、赤い前掛けに金太郎の文字、手には大きな斧を持つ元気な男の子。端午の節句に飾られる金太郎は、健やかな成長と勇ましさの象徴です。愛らしい表情の中にも力強さがにじみ、子どもらしい無邪気さ...
人物・人形

「不動心」”immovable mind”

「不動心」"immovable mind"この墨絵は、禅の祖・達磨大師を思わせる人物が描かれ、強い眼差しと簡素な筆遣いから「不動心」の境地が伝わってきます。「不動心」とは、どのような状況にも心を乱さず、揺るがぬ精神を保つこと。この人物の表情...
動物・鳥・昆虫

いるか(dolphin)

この絵は、躍動感に満ちたイルカの姿が印象的な作品です。柔らかな筆致で描かれた波間を跳ねるイルカは、まるで空を自由に舞うようで、生き生きとした生命力を感じさせます。イルカの黒の濃淡と波の淡い青のコントラストが美しく、シンプルながらも深い表現力...
動物・鳥・昆虫

二羽の白鳥(Two Swans)

この絵は、二羽の白鳥が穏やかな水面にたたずむ情景を柔らかな筆致と淡い色彩で描いた、非常に静謐で心が和む作品です。水の青と白鳥の白が美しく調和しており、舞い散る桜の花びらが春の訪れを感じさせます。白鳥たちは寄り添うようにして描かれており、まる...

「まず蝦蛄の にぎり注文して 生る」”Ordering mantis shrimp sushi first—life begins.” わさび(Wasabi)

寿司屋の暖簾をくぐり、カウンターに腰を下ろす。何を頼むか、迷うふりをしながらも心は決まっている。まずは蝦蛄(しゃこ)のにぎり。淡くくすんだ色合いと、ほどよい歯ごたえ。華やかではないが、静かな風格がある。蝦蛄を口に運んだ瞬間、ふっと肩の力が抜...

「愛信恕(あい・しん・じょ)」Love others, treat others with trust, and remember to be considerate and forgiving. 南天(Nandina domestica)

「愛信恕」とは、「人を愛し、信をもって接し、恕(おもいやり・寛容)を忘れない」という、人間関係の理想的な在り方を示した言葉です。墨の濃淡で描かれた大ぶりな葉が、力強くも優雅に広がり、静けさの中に生命の躍動を感じさせる。葉の根元には小さな朱色...

「玉の如き 小春日和を 授かりし」”Blessed with a day of late autumn sun, like a flawless jewel.” 椿(a pale pink camellia flower)

こちらの作品は、繊細な筆致で描かれた椿の花とともに、季節の移ろいを詠んだ句「玉の如き 小春日和を 授かりし」が添えられています。この句は、「玉のように美しく、貴重な小春日和を授かった」という意味です。小春日和とは、晩秋から初冬にかけての、春...

木瓜(ボケ)の花 the early spring blooming of the jyukuri (bokeh) flower.

この作品は、早春に咲く木瓜(ボケ)の花を題材とした日本画と俳句の融合である「俳画(はいが)」です。繊細な筆づかいで描かれた朱色の花と若葉が、春の訪れを静かに告げています。枝の流れや余白の美しさからは、自然のやわらかな息吹が感じられ、控えめで...
動物・鳥・昆虫

「梅雨深き 三つ編みの母に 道をきく」“Deep in the rainy season, I ask my mother with braids for directions” すずめ(sparrow)

この作品は、梅雨の季節感と親子の情愛が穏やかに描かれた美しい一枚です。絵には、蓮の実と若葉、そして愛らしい雀が描かれており、静かな雨の中でのひとときが丁寧な筆致で表現されています。蓮の実は熟成や過去の記憶を、若葉は新たな命や希望を象徴し、対...
動物・鳥・昆虫

うち晴れて 昼の月ある 寒の庭 ”The sky clears- a pale moon lingers over the winter garden.” 鴛鴦(おしどり:mandarin duck)

この俳画は、「うち晴れて 昼の月ある 寒の庭」という俳句に寄り添うように描かれた作品です。句は、寒中にふと雲が晴れ、冬の澄んだ空に昼の月が現れる静けさと美しさを詠んでおり、その中に季節の深みと一抹の哀愁がにじみます。画には仲睦まじく寄り添う...